1章A 類題4-2(071912)

[問題] 次の文を読んで下の各問いに答えなさい。
                        TOP-A

アミノ酸はα, β, γなどに分類される。その中でα‐アミノ酸の一般の分子式は(ア)で表わされ, 同一炭素原子に(イ)基と(ウ)基が結合する両性電解質である。実際の水溶液中では, 水素イオン H+濃度に応じて(エ)イオン, (オ)イオンの3つのイオンとして存在している。結晶は(オ)の特定の配列集合である。
グリシン以外のα‐アミノ酸は分子中に(カ)炭素を含むので(キ)異性体が存在する。自然界はほとんど(ク)体のα‐アミノ酸である。2個以上のアミノ酸は脱水によって(ケ)結合:-NH−CO- をしてジ, トリ, …, ポリ, マクロなどのペプチドを生成する。
天然高分子のタンパク質は, 主にグリシン, アラニンなどの20種類のα‐アミノ酸から成り立つ(コ)のペプチドで(サ)次構造のペプチド鎖を形成している。ペプチド鎖中には(シ)基COと(ス)基NHが存在するので, それらは(セ)結合:-CO…NH- して一定の三次元の(ソ)次構造をとる。
ポリペプチド鎖内の(セ)結合によるらせん状のα形やポリペプチド鎖間の(セ)結合によるシート状のβ形は(ソ)次構造に相当する。さらに, らせん状のα形は, それらの間で, (セ)結合, アミノ酸残基による(タ)結合:-NH3+…COO-, および(チ)結合:-S-S-で球状や繊維状などの(ツ)次構造をとる。その他の高次構造も存在する。タンパク質の高次構造はその機能性と密接な関係にある。
例として生体(テ)作用を示す酵素があげられる。α‐グルコシダーゼという酵素は, α‐D‐グルコシドだけに作用し, (ト)異性体のβ‐D‐グルコシドには全く作用しないという特異性を示す。これは, 酵素の主成分であるタンパク質が, 基質のα‐D‐グルコシドと(ト)的にマッチしていることを意味する。同時に, 反応速度が(ナ)エネルギーの小さい径路で(ニ)され, 化学変化がタンパク質に結合している原子団や分子団の作用基で生じる。

問1. 上の文の(ア)〜(ニ)に最も適した語句・数・式を入ると答は次のようになった。正解はどれですか。
答は
・ (ア)R‐C(NH2)COOH(イ)アミン(ウ)カルボキシル(エ)(オ)(カ)不整(キ)構造(ク)L(ケ)ペプチド
(コ)
ポリやマクロ(サ)1(シ)カルボニル(ス)イミノ(セ)水素(ソ)2(タ)イオン(チ)ジスルフィド(ツ)3(テ)触媒(ト)構造
(ナ)不活性化(ニ)促進

・ (ア)R‐CH(NH2)COOH(イ)アミノ(ウ)カルボキシル(エ)陽と陰(オ)双生(カ)不斉(キ)光学(ク)L(ケ)ペプチド
(コ)ポリやマクロ(サ)1(シ)カルボニル(ス)イミノ(セ)水素(ソ)2(タ)イオン(チ)ジスルフィド(ツ)3(テ)触媒(ト)立体
(ナ)活性化(ニ)促進

・(ア)R‐CH(NH2)COOH(イ)アミノ(ウ)カルボキシル(エ)(オ)双生(カ)不斉(キ)光学(ク)D(ケ)ペプチド
(コ)
ポリやマクロ(サ)1(シ)カルボニル(ス)イミノ(セ)水素(ソ)3(タ)イオン(チ)ジスルフィド(ツ)2(テ)触媒(ト)立体
(ナ)活性化(ニ)抑制

問2. 水溶液中のアラニンの3つのイオンは, 次式のように@とAの電離平衡が成立している。この水溶液の等電点は25℃でいくらですか。ただし, @の電離平衡定数は, 25℃で K1 = 4.54×10-3 mol/L,  Aは, K2 = 1.36×10-10 mol/L, また log4.54 = 0.657, log1.36 = 0.134とする。
          
                                                  (image103)
答は ・
5.80  5.90  6.00  6.10  6.20

問3. 3分子のアラニンと2分子のグリシンが脱水反応で1つの鎖状ペプチドを形成するとしたら, 何種類の異性体が考えられますか。ただし, 光学異性体は除く。

答は ・8  9  10  11  12

問4. タンパク質において, 次図(image102)は何次の構造に属しますか。
 

答は
a : 1次構造  b : 2次構造 c : 3次構造 d : 3次構造

a : 2次構造  b : 3次構造 c : 1次構造 d : 2次構造

a : 3次構造  b : 1次構造 c : 2次構造 d : 1次構造

問5. 酵素は加熱すると触媒作用がなくなる。その理由を説明しなさい。 答は

問6.
タンパク質の水溶液が(a)〜(k)のように変化した。これらはタンパク質のチンダル現象, 塩析, 変性, ビウレット反応, キサントプロティン反応, ニンヒドリン反応, 窒素元素の検出, 硫黄元素の検出のどれと関連しますか。
(a)固体の水酸化ナトリウムを加え加熱して出てくる気体にネスラー試験紙を当てると黄土色になった。 (b)水酸化ナトリウム水溶液と1つの試薬を加え煮沸後, 冷却すると紫色になった。 (c)塩化マグネシウム水溶液を加えると凝固した。 (d)可視光を当てると光路がはっきりと見えた。 (e)アルコールを加えると白く濁った。 (f)固体の水酸化ナトリウムを加え加熱し酢酸鉛(II)水溶液を加えると黒色沈殿が生じた。 (g)濃硝酸を加えて加熱し冷却後水酸化ナトリウムを加えると橙黄色になった。 (h)加熱するとゲル状になった。 (i)水酸化ナトリウム水溶液と少量の硫酸銅(II)水溶液を加えると赤紫色になった。 (j )硫酸銅(II)水溶液を加えると青白色の沈殿物が生じた。(k)酢酸を加えると白く濁った。
答は
(a)キサントプロティン反応(b)ニンヒドリン反応(c)変性(d)チンダル現象(e)変性(f)ビウレット反応
(g)窒素元素の検出(h)変性(i)硫黄元素の検出(j)塩析(k)変性

(a)キサントプロティン反応(b)ビウレット反応(c)変性(d)チンダル現象(e)変性(f)ニンヒドリン反応
(g)窒素元素の検出(h)変性(i)硫黄元素の検出(j)塩析(k)変性

・(a)窒素元素の検出(b)ニンヒドリン反応(c)塩析(d)チンダル現象(e)変性(f)硫黄元素の検出
(g)キサントプロティン反応(h)変性(i)ビウレット反応(j)変性(k)変性