6章C 類題2-1(110908) TOP-C
[問題] 次の文章を読み, 以下の問1〜6に答えなさい。必要があれば次の原子量を使用すること。 H = 1.0, C = 12.0, O = 16.0, K = 39.1, Ca = 40.1, Mn
= 54.9
カルシウムイオン Ca2+ はシュウ酸イオン C2O42- と反応してシュウ酸カルシウム CaC2O4 の沈殿をつくる。シュウ酸カルシウムは水に溶けにくいため, この沈殿反応はCa2+の検出に利用される。
ここでは, シュウ酸カルシウムの沈殿生成と, シュウ酸イオンが酸化を受け二酸化炭素 2分子に分解されることを利用して, 以下に示す手順により,
ある水溶液試料に含まれる Ca2+ の量を求める実験を行った。
手順1 水溶液試料 10.00ml を量り取った。
手順2 手順1の試料に水 200ml を加え, さらに塩酸を加え微酸性にした。そこに十分な量のシュウ酸アンモニウム (NH4)2C2O4 水溶液を加え, 加熱した後, アンモニア水を加えてアルカリ性にして, 室温で 2時間静置し, シュウ酸カルシウムを完全に沈殿させた。
手順3 生じた沈殿をろ紙でろ別し, @ろ紙上の沈殿を冷水で洗浄した。
手順4 ろ紙上の沈殿を温めた硫酸(濃硫酸を 6倍に希釈したもの)で完全に溶かし, その液をすべてビーカーに回収した。さらにビーカーに水 200ml,
濃硫酸 5ml を加え, 70℃に加熱した。
手順5 ビーカー内の溶液を, 濃度 1.00×10-2mol/L のA過マンガン酸カリウム水溶液で滴定した。
問1. 手順1 および 5 において, 体積を量るのに使用する最も適切な実験器具は何ですか。それぞれについて, 実験器具の名称を1つ記しなさい。
答
問2. 手順5の下線部Aで起こる反応の反応式を記しなさい。
答
問3. 手順5の下線部Aの滴定の終点において見られる溶液の色の変化を, 20字以内で記しなさい。
答
問4. 手順 1 から 5 までの実験を 5回行い, 以下に示す滴定値を得た。ただし, 1回目の実験においては, 滴定の操作に慣れていなかったため終点を行き過ぎてしまった。水溶液試料
1.00L 中に Ca2+ は何mg 含まれていると結論できますか。3桁の数値で答えなさい。
実験1回目 滴定値(ml) 4.69 実験2回目 滴定値(ml) 4.47 実験3回目 滴定値(ml) 4.45
実験4回目 滴定値(ml) 4.44 実験5回目 滴定値(ml) 4.48
答
問5. 手順3の下線部@における洗浄が不適切だと, Ca2+の分析値が真の値より小さくなる場合がある。その場合に考えられる原因を, 30字以内で記しなさい。
答
問6. 手順3の下線部@における洗浄が不適切だと, 問5とは逆に, Ca2+の分析値が真の値より大きくなる場合がある。その場合に考えられる原因を, 30字以内で記しなさい。
答