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問1の答
Pb(固) +(1/2)O2(気) = PbO(固) + 219 [kJ]
鉛が燃焼して, 固体の一酸化鉛を生成する反応の熱化学方程式を次のように書く。 ただし, Q [kJ]は鉛の燃焼熱を表す。
Pb(固) +(1/2)O2(気) = PbO(固) + Q [kJ] …(1)
一方, , PbO(固)の生成熱(25℃)は219 [kJ/mol]であるので, 次の熱化学方程式が成立する。
Pb(固) +(1/2)O2(気) = PbO(固) + 219 [kJ] …(2)
ここで, (1)と(2)は一致する。
よって, 固体の鉛(物質量 1mol)が燃焼して, 固体の一酸化鉛を生成する反応の熱化学方程式は:
Pb(固) +(1/2)O2(気) = PbO(固) + 219 [kJ]
問2の答
一酸化鉛の状態は1725℃で液体と気体の共存状態にある。
物質量の比は,
(PbO液体):(PbO気体) = 59:41
1molの一酸化鉛(固体生成物)の状態変化は, 燃焼熱 219 [kJ]を吸収して次のステップで進行する。ただし, 最終の温度を t℃とする:
PbO(固, モル比熱55, 25℃) → (融解, 融点885℃, 融解熱26kJ/mol) →
PbO(液, モル比熱65) → (蒸発, 沸点1725℃, 蒸発熱223kJ/mol) → PbO(気, モル比熱38, t℃)
よって,
(1) PbO(固, モル比熱55, 25℃) → 融解(融点885℃)までの熱量Q1
Q1 = 1×0.055×(885 -25) = 47.3 kJ
(2) PbOの融解熱Q2
Q2 = 1×26 = 26 kJ
よって,
Q1 + Q2 = 47.3 + 26 = 73.3 kJ
(3) PbO(液, モル比熱65, 885℃) → 蒸発(沸点1725℃)までの熱量Q3
Q3 = 1×0.065×(1725 - 885) = 54.6 kJ
よって,
Q1 + Q2 + Q3 = 47.3 + 26 + 54.6 = 127.9 kJ
ここで, 1molの全てのPbO(液)が蒸発すると, その熱量は223 kJとなり燃焼熱219 kJより大きくなるので, 液体のPbOは全て蒸発しないで,
一部残ることになる。
したがって, 一酸化鉛の状態は1725℃で液体と気体の共存状態にある。そのときの気体状一酸化鉛を x molとすると, 次式が成立する。
219 = 127.9 + 223x
223x = 91.1
よって, PbO気体の物質量は,
x = 0.40852 = 0.409mol …PbO気体
PbO液体の物質量は,
1 - 0.409 = 0.591mol …PbO液体
物質量の比は,
(PbO液体):(PbO気体) = 0.591:0.409 = 59:41