答                                 元の問題へ


 (ア) N0 - N … 下述(ii)から。 (イ) N …下述(iii)から。 

 (ウ) KPN0/(KP + 1)
…下述(iv)から。 (エ) 1/N0 …下述(v)から。 

 (オ) 1/(KN0)
…下述(v)から。 (カ) P2/N2 - P1/N1 …下述(vi)から。



(i) 「多孔質物質表面で気体分子の吸着点の総数を N0 とし, そのうちN個の吸着点が気体分子を吸着しているものとする」ことから, 空いている吸着点の数は N0 - N となる。

(ii) 「多孔質物質が吸着する気体分子の数 ra は, 気体の圧力 P と空いている吸着点の数に比例する」および上述の(i)から, kaを比例定数とすると,

  ra = kaP×(空いている吸着点の数) = kaP×(N0 - N)   …(1)

(iii) 「単位時間あたりに脱離する気体分子の数 rd は気体分子を吸着している吸着点の数, つまり吸着された気体分子の数に比例する」および上述の(i)から, kdを比例定数とすると,

  rd = kd×(吸着された気体分子の数) = kd×(気体分子を吸着している吸着点の数) = kdN  …(2)

(iv) 平衡状態で, 「単位時間あたり, 多孔質物質表面に吸着する気体分子の数は, 吸着点から脱離する気体分子の数に等しい」および(ii)の(1)式と(iii)の(2)式から,

  ra = rd

 よって,

  kaP×(N0 - N) = kdN

  kaPN0 = kaPN + kdN

  N = kaPN0/(kaP + kd) = (ka/kd)PN0/{(ka/kd)P + 1}

 ここで, ka/kd を K とおくと,

  N = KPN0/(KP + 1)  …(3)

(v) (iv)の(3)式を変形すると,

  N(KP + 1) = KPN0

  KP + 1 = KN0(P/N)

  P/N = (1/N0)P + 1/(KN0)  …(v4)

 よって, 図1を参照して, その傾きは 1/N0 と表され, P/N 軸の切片は 1/(KN0) となる。

(vi) 「平衡状態での圧力 P1, P2 における気体分子の吸着量 N1, N2 とすれば, (v)の(v4)式から,

 P1 と N1 において,

  P1/N1 = (1/N0)P1 + 1/(KN0)

 よって,

  (1/N1 - 1/N0)P1 = 1/(KN0)  …(vi5)

 P2 と N2 において,

  P2/N2 = (1/N0)P2 + 1/(KN0)

 よって,

  (1/N2 - 1/N0)P2 = 1/(KN0)  …(vi6)

 (vi6) - (vi5) において,

  (1/N2 - 1/N0)P2 - (1/N1 - 1/N0)P1 = 0

  (N0/N2 - 1)P2 - (N0/N1 - 1)P1 = 0

  (N0/N2)P2 - (N0/N1)P1 = P2 - P1

  N0{(1/N2)P2 - (1/N1)P1} = P2 - P1

 よって,

  N0 = (P2 - P1)/(P2/N2 - P1/N1)  …(4)