5章B 類題4-1(101225)               TOP-B



[問題] 次の文章を読んで, 問1と問2に答えなさい。

 遺伝子の本体であるデオキシリボ核酸(DNA)は, デオキシリボースにリン酸および核酸塩基が結合したヌクレオチドが縮合重合した直鎖状ポリマーである。DNAに含まれる核酸塩基はアデニン, グアニン, シトシン, チミンの4種類である。
 DNAはヌクレオチド鎖二本が, アデニンとチミン, グアニンとシトシンの間に( ア )結合を形成することで塩基対をつくり, 二重らせん構造をとっている。アデニンのアミノ基を考えると, ( イ )原子の電気陰性度は, ( ウ )原子の電気陰性度に比べて大きいので, ( イ )原子側に( エ )の電荷が偏り, ( ウ )原子側に( オ )の電荷が偏っている。これを結合の( カ )という。
 一方, チミンのカルボニル基も同様の理由により, ( キ )原子側に( エ )の電荷が偏り, ( ク )原子側に( オ )の電荷が偏っている。こうして, アデニンのアミノ基の( ウ )原子側とチミンのカルボニル基の( キ )原子の間に( ア )結合が形成される。

問1. 文中の( ア )〜( ク )に適切な語句を記しなさい。ただし, 重複して同じ語句を用いてもよい。

                            

問2. 水中でリボースは六員環構造, 鎖状(鎖式)構造, および五員環構造の平衡混合物として存在する。リボースの2種類ある六員環構造の1つを図1に, 鎖状(鎖式)構造を図2に示す。DNAの構成成分であるデオキシリボースは, リボースの(2)の位置のヒドロキシ基が水素原子に置換された五炭糖である。
 水中ではデオキシリボースも同様の平衡混合物として存在するが, DNAにおいては五員環構造をとっている。五員環構造のβ-デオキシリボースを, 図1の表し方にならって記しなさい。炭素の位置番号を示す数字は省略してよい。

                            

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