4章B 類題1-1(091017)                 TOP-B


[問題] 次文を読んで下の各問いに答えなさい。

物質は元素記号を用いて化学式で表わすことが多い。その化学式には, 示性式, 構造式, 分子式, 電子式および組成式などがある。例えば, A酢酸は, 示性式, 構造式, 分子式, 電子式および組成式で表すと下図I(image269)のようになる。
これらの中で, 電子式は分子などを構成する原子の周囲に(ア)殻の電子を点で表して配置したものである。この場合水素原子以外の原子周囲の(ア)殻電子配置は(イ)隅説(Octet theory)が成立する。すなわち, 分子などの原子の価電子(閉殻以外の電子軌道からなる定常状態の電子で普通(ア)殻に存在するもの)は, (ウ)元素型の原子模型を取って安定化する。したがって, (ア)殻の(イ)個の電子は(エ)組の電子対をつくることになる。電子対は互いに(オ)しあうために, その(オ)力が最小となる分子構造をとる。故に, 分子の電子式で分子構造が推測される。
例えば, アンモニアでは, 窒素原子のまわりに(カ)組の共有電子対および(キ)組の非共有電子対が存在することから, 図IIに示すように(エ)組の電子対が窒素原子を中心に四面体形の頂点方向に位置して安定化する。そのため分子構造は(ク)となる。水の場合, 酸素原子のまわりに(ケ)組の共有電子対と(ケ)組の非共有電子対による(エ)組の電子対が存在することから, 分子構造は(コ)形となることが推測される。
また, 二重結合や三重結合を有する分子構造を推測するときには, これらの結合は(キ)組の電子対とみなしてよい。したがって, 二酸化炭素では, 炭素原子のまわりには非共有電子対がなく, 二重結合が(ケ)組存在することから, 分子構造が(サ)形になる。
酸素O2とオゾンO3において, 酸素分子を電子式で表すと, 1つの酸素原子の(ア)殻電子は(シ)個なので, 酸素分子として(ス)個の(ア)殻電子を配分することになる。一方, オゾンは環状構造をとらず鎖状構造であり, その電子式は(B)のようになる。

問1. 上文の(ア)〜(ス)に次の[語句・数]から最も適当なものを選んで入れなさい。

 [語句・数] 1, 2, 3, 4, 6, 8, 12, 18, 最内, 最外, ハロゲン, 希ガス,

      吸引, 反発, 直線, 正三角, 二等辺三角, 正四角形, 三角錐

                   

問2.
下線部A の酢酸の各化学式名の適切なものを図Iの(1)〜(5)へ入れなさい。

                    

問3.
B に適切な電子式を酢酸の例の図I にならって記入しなさい。

                   

問4. オゾンの分子構造が鎖状構造であることを問3の電子式にもとづいて説明しなさい。

                   

      (image269)