1章B 類題3-1(110520)               TOP-B



[問題] 次の文(a), (b)を読んで, 問1〜問6に答えなさい。ただし, 原子量は, H=1.00, C=12.0, N=14.0, O=16.0, とし, 気体の1.00 [mol]の体積は標準状態で22.4 [L]とする。また, 有機化合物の構造については立体異性体までを考慮するものとする。

 化合物A(分子式:C15H20N2O2)のアミド結合を完全に加水分解したところ, 化合物B(分子式:C4H6O2), 化合物C, 化合物D(分子式:C4H11N)からなる@混合物が得られた。化合物Bは鎖式(非環式)化合物であり, 化合物Cはベンゼン誘導体であることがわかっている。
 下線部@の混合物に十分量の希塩酸とジエチルエーテルを加えたところ, 化合物Bだけがジエチルエーテルに溶け込んだ。次に, 取り出したジエチルエーテル溶液に十分量の炭酸水素ナトリウム水溶液を加えたところ, 化合物Bが水溶液に溶け込んだ。また, 下線部@の混合物に十分量の水酸化ナトリウム水溶液とジエチルエーテルを加えたところ, 化合物Dだけがジエチルエーテルに溶け込んだ。
 化合物B(0.200 [g])はA白金の存在下, B水素を吸収して化合物Eとなった。化合物Eは( ア )基を有しており, これをC硫酸とともに2-メチル-1-プロパノール(イソブチルアルコール)中で加熱したところ, Dエステルが生成した。
 下線部AとCで示された物質は, 化学反応に対する役割から( イ )と呼ばれ, 一般に少量ではたらき, 反応の( ウ )を低下させ( エ )を増大させる。一方, 反応熱を変化させない。また, ( イ )が反応する物質と混ざり合って作用するが, 混ざり合わずに作用するかによって, ( イ )を分類することがある。この観点からは, 下線部Cの物質は( オ )に分類できる。

問1. ( ア )〜( オ )にそれぞれ適切な語句を記入させなさい。

                             

問2. 下線部Bについて, 吸収される水素の標準状態どの体積[L]を有効数字3桁で答えなさい。

                             

問3. 下線部Dのエステルの分子式を示しなさい。

                             

問4. 化合物Bについて, 問題文の条件に合致する構造式を, 記入例にならって全て示しなさい。

                             

問5.
化合物Cについて, 問題文の条件に合致する構造式を, 問4の記入例にならって全て示しなさい。

                             

問6. 分子式(C4H11N)を有する化合物Dには複数の構造が考えられるが, その中には問題文の条件から化合物Dとは成り得ないものもある。化合物Dに成り得ないものの構造式を, 問4の記入例にならって全て示しなさい。

                             

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