7章B 類題4-1(130117)               TOP-B


[問題] α-アミノ酸(以下, アミノ酸と呼ぶ。) とペプチドに関する文章を読んで, 問1と問2に答えなさい。なお, 原子量は H = 1.00, C = 12.0, N = 14.0, O = 16.0 とし, 各アミノ酸の構造は図1を参照しなさい。


 タンパク質を構成するアミノ酸の示性式は, 一般に H2N-CHR-COOH で表される。ただし, R は水素原子, もしくは各種置換基を有するアルキル基である。アミノ酸には, 周囲の pH によって図2で示される電離状態が存在する。
 一方, ペプチドはアミノ酸がペプチド結合(アミド結合)で連結した化合物の総称であり, 2〜5分子のアミノ酸が結合してできたペプチドは, 含まれるアミノ酸の数に応じて表1のように呼ばれる。

                             表1

   アミノ酸の数 : 2  名称 : ジペプチド     アミノ酸の数 : 3  名称 : トリペプチド
   アミノ酸の数 : 4  名称 : テトラペプチド   アミノ酸の数 : 5  名称 : ペンタペプチド

 例として, 図3にグリシンのみからなる鎖状のトリペプチドの構造を示す。このとき, 左端を N:末端のグリシン, 右端を C:末端のグリシンと呼ぶ。

問1 図2で示されるアミノ酸の電離状態について, 酸性水溶液中で多く存在するアミノ酸の構造( A )と塩基性水溶液中で多く存在するアミノ酸の構造( B )を, 図2の破線の枠内のアミノ酸の構造にならって記しなさい。

                           

問2 アラニン(分子量 89.0)とアスパラギン(分子量 132)からなる, ある鎖状のペプチドを一定量はかりとり, これを完全に加水分解すると, 水 18.9g が消費されるとともに, アラニン 26.7g とアスパラギン酸(分子量 133) 53.2g が得られた。このペプチド 1 分子に含まれるアラニンの数( ア )とアスパラギンの数( イ )をそれぞれ求めなさい。

                           

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