5章A 類題2-1(110120)               TOP-A



[問題] 次の文章を読んで, 問1〜5 に答えなさい。

 酸, 塩基, 塩などの電解質を水に溶かすと, 電離(解離ともいう)してイオンを生じる。たとえば弱酸である酢酸は, 0.10 mol/L になるように25℃の水に溶かすと, 平衡状態では 1.6%が電離して( ア )と( イ )になり, 残りの98.4%は電離せず( ウ )のままである。この酢酸水溶液のpHはおよそ( エ )となる。
 また, 酢酸の電離定数Kaは次式で書き表される。

   Ka = ( オ ) …(1)

この式を計算すると, Ka = ( カ )となる。電離定数Kaは温度が一定ならば, 物質に固有の一定の値である。ここで(1)式の両辺の常用対数*をとり, -logKa を pKa とすると, (1)式は pH を交えて以下のように書き表される。

   pKa = ( キ ) …(2)

 (1)式から計算すると, 酢酸の pKa はおよそ 4.6 である。つまり(2)式は, pH = 4.6 の酢酸水溶液中で, 酢酸イオンの濃度と( ウ )の濃度とが( ク )ことを意味する。このpKa は酸の強さを表す指標として用いられることもある。

問1. 空欄( ア ), ( イ ), ( ウ )に入る化学式を書きなさい。

                             

問2. モル濃度の記号(例, 二酸化炭素の場合:[CO2], 炭酸イオンの場合:[CO32-])を用いて, 空欄( オ )に適切な式を書きなさい。

                             

問3. 空欄( エ )と( カ )に適切な数値を入れなさい。なお, log1016 = 1.20 とし, 解答は有効数字2桁とする。

                             


問4. 空欄( キ )に適切な式を, モル濃度の記号と pH を用いて書きなさい。

                             

問5. 空欄( ク )に適切な語句を入れなさい。

                             



*参考:10x = y のとき, x を y の常用対数といい, x = log10y と表す。常用対数には以下の性質がある。

 (1) log10(a×b) = log10a + log10b    (2) log10(a/b) = log10a - log10b