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問1の答
aの名称24( A ) bの名称25( D ) cの名称26( C )
● 官能基…有機化合物は, 化合物中に共通の原子団が存在し, それによって共通の化学的性質が出てくる。その原子団を官能基と呼ぶ。有機化合物が共通の官能基を持つとき,
その有機化合物を, 有機化合物の同族列という。
官能基:-SO3H 名称:スルホ基
同族列の名称:スルホン酸 示性式と名称(例):C6H5SO3H ベンゼンスルホン酸
官能基:-CHO 名称:アルデヒド基(ホルミル基)
同族列の名称:アルデヒド 示性式と名称(例):CH3CHO アセトアルデヒド
官能基:-NO2 名称:ニトロ基
同族列の名称:ニトロ化合物 示性式と名称(例):C6H5NO2 ニトロベンゼン
官能基:-NH2 名称:アミノ基
同族列の名称:アミン 示性式と名称(例):C6H5NH2 アニリン
官能基:-COOH 名称:カルボキシル基(カルボキシ基)
同族列の名称:カルボン酸 示性式と名称(例):CH3COOH 酢酸
官能基:-OH 名称:ヒドロキシル基(ヒドロキシ基, 水酸基)
同族列の名称:アルコール, フェノール類 示性式と名称(例):C2H5OH エタノール, C6H5OH フェノール
官能基:〉CO 名称:カルボニル基
同族列の名称:ケトン 示性式と名称(例):CH3COCH3 アセトン
官能基:-O- 名称:エーテル結合
同族列の名称:エーテル 示性式と名称(例):C2H5OC2H5 ジエチルエーテル
官能基:-COO- 名称:エステル結合
同族列の名称:エステル 示性式と名称(例):CH3COOC2H5 酢酸エチル
問2の答27( D )
● エタン分子 H3C-CH3 中の単結合 C-C は, 炭素原子のsp3混成軌道で形成されている。通常の条件ではほとんど自由に回転する。1回転するたびに3つの捩れ形ができるが, それらは物理的・化学的性質において全く同等で区別できない。
● トランス-2-ブテン CH3-CH=CH-CH3 中の二重結合 C=C は, 炭素原子のsp2混成軌道で形成されている。そのため回転できない。4つの炭素原子はすべて同一平面上にある。
● アセチレン H-C≡C-H 中の三重結合 C≡C は, 炭素原子のsp混成軌道で形成されている。全ての分子中の原子は同一直線上にある。
● アセチレンは, 触媒(二酸化ケイ素・鉄など)下で加熱すると付加反応が生じ, 次のようにベンゼンが形成される。
3C2H2 → C6H6
● いま, 環式炭化水素分子中の炭素原子数を n = 3 とすると, 分子式は C3H6 となる。この分子式には全て単結合で二重結合は存在しない。したがって, 一般式 CnH2n(n≧3) において, 1個の二重結合が存在するためには, 次のように書き改める必要がある。
CnH2n - 2 (n≧3)
問3の答28( A )
● エタノールは, 濃硫酸で脱水されるとき, 加熱温度の差によって, 次の2つの反応に分かれる。
(1) 約140℃で, 2分子間での脱水反応が起り, @のようにジエチルエーテル C2H5OC2H5 が生じる。
2C2H5OH → C2H5OC2H5 + H2O
(2) 約170℃で, 分子内での脱水反応が起り, エチレン C2H4 が生じる。
C2H5OH → C2H4 + H2O
● 炭化カルシウム(カーバイト)は水と反応してアセチレン C2H2 を生じる。
CaC2 + 2H2O → C2H2 + Ca(OH)2
● マレイン酸 HOOC-CH=CH-COOH (シス形) は, 加熱で脱水されて, Bのように無水マレイン酸を生じる。
● ベンゼン C6H6 は, 鉄触媒下で塩素ガスを通すと, 塩素化されて, Cのようにクロルベンゼンを生じる。
● 弱酸性のフェノールと強塩基の水酸化ナトリウム水溶液の混合物を加熱すると, 中和反応で, Dのように水溶性の正塩であるナトリウムフェノキシドが生じる。
問4の答29( @ )
● 単量体(モノマー)から線状の合成高分子(合成ポリマー)をつくるのに, 主として次の2つの方法がある。
(1) 付加重合…例として, 次のように, 多数の単量体の塩化ビニルが付加して合成高分子(重合体)のポリ塩化ビニルが生成される。
nCH2=CHCl → [-CH2-CH(Cl)-]n
(2) 縮合重合…例として, 多数の単量体のアジピン酸中のカルボキシ基-COOH とヘキサメチレンジアミン中のアミノ基-NH2 が脱水縮合して合成高分子(重合体)のナイロン 66 (6,6-ナイロン) が生成される。
nHOOC-(CH2)4-COOH + nH2N-(CH2)6-NH2 → [-OC-(CH2)4-CO-NH-(CH2)6-NH-]n + 2nH2O