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問1の解答・・・@C6H6 + Cl2 → C6H5Cl + HCl AC6H6 + HNO3 → C6H5NO2 + H2O
BC6H6 + H2SO4 → C6H5SO3H + H2O CC6H6 + C2H5Cl → C6H5C2H5 + HCl
ヒント
●ベンゼンの置換反応において
@ハロゲン化(Fe触媒存在)…ベンゼン分子中の水素原子Hとハロゲン原子(例 Cl)が入れ替わる。
C6H6 + Cl2 → C6H5Cl + HCl
Aニトロ化(濃硫酸存在)…ベンゼン分子中の水素原子Hとニトロ基 NO2が入れ替わる。
C6H6 + HNO3 → C6H5NO2 + H2O
Bスルホン化(濃硫酸存在)…ベンゼン分子中の水素原子Hとスルホ基 SO3Hが入れ替わる。
C6H6 + H2SO4 → C6H5SO3H + H2O
Cアルキル化(AlCl3触媒存在:フリーデルクラフツ反応)…ベンゼン分子中の水素原子Hとアルキル基 CnH2n+1 (例 メチル基 CH3, エチル基 C2H5など)が入れ替わる。
C6H6 + C2H5Cl → C6H5C2H5 + HCl
問2の解答・・・(ア)共役(イ)π(ウ)共鳴(エ)中間的(オ)異なった(カ)付加(キ)置換
ヒント
●ベンゼンは共役二重結合をもつために付加反応よりも置換反応を起こしやすい。
問3の解答・・・Aの生成物(ニトロベンゼン):ジエチルエーテル層, 他の水層には硫酸と未反応の硝酸
ヒント
●Aの生成物はニトロベンゼン C6H5NO2で油性である。したがって, 水には溶けず有機溶媒のジエチルエーテル(沸点:34.6℃,
比重 d15 = 0.720)に溶ける。
●ニトロベンゼンを水とジエチルエーテルの二層溶媒に加えると, ニトロベンゼンは比重の小さい上層のジエチルエーテルに溶解する。上層のジエチルエーテルを取りだして沸点の低いジエチルエーテルを室温で蒸発させると,
ニトロベンゼンが抽出される。
問4の解答 ・・・γ
下図はγ-BHCの分子構造
(image25)
軸結合…上図左側の炭素骨格(太線)の面において上下方向の結合(中太線)。
赤道結合…上図左側の炭素骨格の面から斜め横に出ている結合(細線)。
簡略γ-BHCは, 上図左側を上から見たものを簡略化した図。 ただし, 赤丸の中を塗りつぶしたものは炭素骨格面より下,
そうでないものは上を意味する。
ヒント
●γ異性体のBHCが広範な殺虫剤として適用面をもっているのは次の3点にある。
1. 接触剤…虫の体面に触れると作用する。
2. 毒剤…虫の生きていくための重要物質に作用して, その働きを消滅または分解し,
虫を死にいたらしめる。
3. クン蒸剤…昇華性(揮発性)のため狭い空間などに早く拡散して虫を殺す。
●有機化合物において, 分子式は同じでも構造が異なるために物理的・化学的性質が異なる物質が複数個生じる場合がある。この複数個の物質は互いに異性体の関係にあるという。ひとつの分類として次のものが考えられる。1.構造異性体 2.互変異性体 3.立体異性体 ○光学異性体〇幾何異性体○その他(回転や鏡像などによる立体異性体)
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問5の解答 ・・・α
ヒント
○光学異性体…分子に不斉炭素原子があると、実像と鏡像の関係にある一対の対掌体(右手と左手の関係)の分子が存在する。この2種の分子に直線偏光が当ると、各々の分子において、その光の偏光面が右旋性の回転(+)をするか左旋性の回転(-)をする…光学活性となる。この2つの分子は光学異性体の関係にあるという。 BHCの5種の異性体の中で不斉炭素原子が存在するのは下図のようにα異性体だけである。
(image20)